2007年9月14日 (金)

刑務所で稼いで被害者に償え!~『この国が忘れていた正義』中嶋博行著 (評:栗原裕一郎) (毎日1冊!日刊新書レビュー):NBonline(日経ビジネス オンライン)

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(リンク先は、日経Bの書評です。)

この本の指摘には、もっともな面が大いにあると思います。被害者を大事にすべし、という指摘には、基本的に賛成です。

ですが、この本の提言の問題点は、言うように“儲かる刑務所”にするのはとても難しい、という点だと思います。実際の刑務所での受刑者の仕事は、本当につまらないものしか無くて、まったく儲かっていないのが現状ではないでしょうか。その現状を、この本は“教育刑を本旨としているから儲からない”と受け止めているのですが、そうではなくて、刑務所において受刑者が出来る仕事というのは限られている、という現実自体の問題の方が大きいように思います。

受刑者に高度な労働をさせようとしても、一般的に難しいのではないでしょうか。個人差はあるでしょうが、多くは、社会に適応するのが難しかった人な訳で、一般的な意味で仕事が出来る人が多いとは思えません。一芸は持っている人もいるかと思いますが、それを上手く使うのは難しそうです。

しかも、動機付けが難しそうです。比較するのはおかしいですが、社会主義国の工場の生産性が低かったのと同様の状況は、必然的だと思います。

そういった辺りで、この本の提言の実践は困難とは思います。でも、目指す方向としては、とても良く理解できます。

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